2025年3月でクレジットカードのサイン認証が廃止！暗証番号を忘れたらどうすればいい？

クレジットカードを利用する際には、従来はサイン認証が一般的でしたが、2025年3月末をもってこの方法が原則廃止されます。

今後は、決済時にPIN（暗証番号）入力が基本となります。

しかし、「暗証番号を忘れてしまったらどうしよう？」と不安に思う方もいるでしょう。

今回は、クレジットカードのサイン認証廃止の背景と、暗証番号を忘れた際の対処法について詳しく解説します。

クレジットカードのサイン認証が廃止される理由

サイン認証が廃止される最も大きな要因として、クレジットカードの不正利用の増加が挙げられます。

日本クレジット協会によると、2023年のクレジットカード不正利用被害の総額は約541億円でした。

セキュリティ強化の一環として、より厳格な本人確認方法であるPIN入力が推奨されることになったのです。

サイン認証は、カードを持っている人が本当に本人であるかを確認するのが難しいという問題がありました。

一方、PIN入力なら、カード所持者しか知らない暗証番号が必要となるため、盗難や紛失時の不正利用を防ぎやすくなります。

なお、「1万円未満の取引では暗証番号が不要」といったPINレス決済は引き続き利用可能です。

PINレス決済は、小額決済時の利便性を高めるために導入された仕組みで、交通機関やコンビニエンスストアなどでよく利用されます。

ただし、一定額を超えるとPIN入力が求められる場合や、カード会社のセキュリティ設定によってPINレス決済が制限されることがあるため、利用時には注意が必要です。

暗証番号を忘れたままだと、今後クレジットカード決済ができなくなる場面が増える可能性があります。

誤った暗証番号を何度も入力すると、カードがロックされて使用できなくなることもあります。

もし暗証番号がわからなくなってしまった場合、以下の方法で確認・対処しましょう。

多くのクレジットカード会社では、暗証番号を郵送で通知するサービスを提供しています。

例えば、三井住友カード、楽天カード、JCBカード、イオンカードなどの主要カード会社がこのサービスを提供しています。

暗証番号の通知手続きは、電話やオンラインで申し込むことができます。

通知書が届くまでには1週間程度かかるため、早めに手続きをしておくと安心です。

一部のクレジットカード会社では、専用アプリや会員ページで暗証番号を確認できるサービスを提供しています。

例えば、楽天カードの場合、「楽天e-NAVI」からお客様情報メニュー内の「カードの暗証番号の照会」から確認可能です。（※2023年3月時点の情報）

多くのクレジットカード会社では、コールセンターや自動音声応答サービスを利用して暗証番号の確認が可能です。

電話での手続き後、登録住所に暗証番号通知書が郵送されることが一般的です。

暗証番号が推測されやすい場合やセキュリティ強化のために、新しい暗証番号に変更することも検討しましょう。

カード会社によっては、オンラインや店頭での手続きが可能です。

どうしても暗証番号が分からない場合は、クレジットカードの再発行を検討しましょう。

現在、多くのクレジットカードはICチップに暗証番号が記録されており、決済時のセキュリティ強化に役立っています。

ICチップはカード情報を暗号化し、磁気ストライプよりも不正利用されにくい仕組みです。

そのため、暗証番号の変更はICチップの情報を書き換える必要があり、カード自体を再発行する必要があります。

再発行の基本的な流れ：

この手続きには通常2～3週間ほど要するため、余裕をもって対応しましょう。

場合によってはさらに時間がかかることもあるため、早めの手続きを心掛けることが大切です。

暗証番号を忘れたまま放置すると、クレジットカードが使えなくなるだけでなく、セキュリティリスクも高まります。

特に、急な支払い時や旅行先でクレジットカードが必要な場面で慌てないよう、早めに確認・再設定をしておきましょう。

もし暗証番号を忘れてしまった場合は、早急にカード会社へ確認し、必要に応じて再発行手続きを進めることをおすすめします。