大学時代にテレビで見た笑福亭鶴瓶師匠に一目惚れし、落語の世界へと足を踏み入れた桂二葉(かつら によう)さん。
大ファンだった鶴瓶師匠に弟子入りするのが自然な流れに思えますが、実際に選んだのは桂米二(かつら よねじ)師匠でした。
どうして憧れの鶴瓶師匠じゃなくて桂米二師匠を選んだの?と不思議に思いますよね?
憧れだった鶴瓶師匠とは会えたのかな・・・と気になっている人もいるでしょう
本記事では、桂二葉さんの落語との出会いから、師匠を選んだ理由、そして鶴瓶師匠との交流までをわかりやすくご紹介します。
桂二葉:落語との出会いは「鶴瓶師匠」

桂二葉(かつら によう)さんが落語と出会ったのは、大学時代にたまたまテレビで目にした笑福亭鶴瓶師匠の姿がきっかけでした。
画面に映る鶴瓶師匠は、自由でのびのびと舞台を駆け回り、時に思い切り“アホ”をやって観客を沸かせていました。
その姿を見た瞬間、「こんなふうに自分も自由に表現できたら」と心が震えたといいます。
もともと二葉さんは、人前で自分をさらけ出すのが得意ではなく、控えめな学生生活を送っていました。
しかし、身近な同級生が人目を気にせずにおどけたり“アホ”なことを自然体でできるのを見て、「自分もそうなりたい」という思いを抱いていたそうです。
そんな時に出会ったのが鶴瓶師匠の落語。
やがて二葉さんは実際に寄席へ足を運ぶようになります。
初めて観た演目は、鶴瓶師匠の新作落語「青木先生」だったそうです。
初めて見た鶴瓶師匠の落語で「落語ってこんなに面白いんだ」と感じ、落語をやる側に興味をもったそうです。
鶴瓶師匠との出会いをきっかけに、控えめだった性格は少しずつ変化していき、「人前で思い切りしゃべれるようになった」「自分でもこんなに話せるなんて」と二葉さん本人も驚くほどの変化だったようです。
憧れの鶴瓶師匠ではなくなぜ桂米二師匠を選んだのか
大学卒業後、桂二葉さんはすぐに落語家を志したわけではありません。
両親からも「はよ家を出なさい」と言われていた事もあり、スーパーマーケットの青果部に正社員として働き、生活費の確保や奨学金の返済や将来のための資金を貯めるために真面目に社会人生活をスタートさせました。
そして、働きながら寄席に頻繁に足を運び、さまざまな噺家の高座を観ることで、自分に合った師匠を探していました。
こうした準備を経て、2011年3月9日、ついに桂米二師匠に弟子入りする事になります。
桂米二師匠への弟子入りは厳しく「女の子は弟子に取らへんねん」と断られていたそうですが、師匠の高座が行われていた繁昌亭に1週間連続で毎日通い、同じ席に座り続けたそうです。
そこでアフロヘアで目立つ存在になり、師匠の目に留まる作戦を取り、何度もお願いし続け、ついに話だけでもと耳を傾けてもらえるようになったそうです。
弟子入り後の生活は、朝コンビニで、昼は定食屋でバイトをしてから師匠の家に行き、師匠の仕事や落語会について回っていたそうです。
師匠の仕事がない時は、掃除やご飯の用意など師匠に頼まれた事をやりながら、2週間に一回くらいお稽古をつけてもらっていた生活を3年間続けていました。
米二師匠は二葉さんの事を「彼女のアホは、ええアホや」と評価してくれたそうです
第31回桂米二一門会@文芸
— 桂 米二 (@jeeyan2) August 8, 2024
おかげさまで満席になりました。誰のおかげさまって、やっぱり二葉(只今静養中)のおかげさまですね。
昨日はこの予約対応でてんてこまいでした。ああ、しんど。ご予約の皆様、ありがとうございます。 pic.twitter.com/F97dYx6WAv
ところで、二葉さんが憧れている鶴瓶師匠に弟子入りのアプローチをしなかった理由は「好きすぎて修行にならないのではないか」と感じたからだそうです
桂米二師匠の元へと通った決めては、米二師匠が、ちゃんと教えてくれて、面倒を見てくれそうだなと思ったそうです。
桂二葉:憧れの鶴瓶師匠との共演が実現に
桂二葉さんは落語家として歩み始め、憧れだった笑福亭鶴瓶師匠との対面も実現しました。
最初の対面は、2022年11月18日に日本橋公会堂で開催された桂二葉さんの独演会でした。
テレビで鶴瓶師匠を見た大学生当時から熱烈な追っかけで、二葉さんが米二師匠の寄席に通っていた時期に師匠に覚えてもらうためにしていた“アフロヘア”も鶴瓶師匠の影響だったかもしれませんね
鶴瓶師匠と二葉さんの共演はこの1回に終わらず、2023年7月、有楽町朝日ホールで行われた公演『桂二葉チャレンジ!! 最終章』に鶴瓶師匠が登場し、鶴瓶師匠と舞台上で笑いとトークを交えながらの共演を果たしました
さらに、 2024年5月開催の鶴瓶師匠主催のトーク番組『無学 鶴の間』(生配信形式)でも、二葉さんがゲストとして登場しました。
実は、二葉さんが大学時代に鶴瓶師匠を見たテレビ番組は【きらきらアフロ】だったそうです。
二葉さんは、寄席でアルバイトをしながら鶴瓶師匠に会える機会を待っていたというエピソードを語り、鶴瓶師匠を驚かせていました。
書籍『桂二葉本』のご紹介
桂二葉さんの初となる書籍『桂二葉本』が、2023年7月5日に京阪神エルマガジン社より刊行されました。
生い立ちから落語入門、現在に至るまでのロングインタビューが掲載されています。さらに、落語作家・小佐田定雄さん、料理研究家・土井善晴さん、演芸写真家・橘蓮二さん、芥川賞作家・井戸川射子さんなど、多彩な方による対談・寄稿も収録。見応え・読み応えともにたっぷりの一冊です
落語ファンはもちろん、桂二葉さんをより深く知りたい方や落語の世界を垣間見たい初心者の方にもおすすめです。
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