中国の渡航注意が日本にもたらす影響は?観光客が減って「ちょうどいい」は本当なのか

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中国政府が日本への「渡航注意」を発表し、大きな話題になっています

理由として“日本で中国人が被害に遭う事件が増えている”と説明されていますが、背景には日本の台湾情勢に関する発言への反発など、政治的な思惑もあると見られています

国内では「観光客が減るなら混雑が解消されてちょうどいい」という声もあります

しかし、中国は訪日客数・消費額ともに最大の国で、観光業や地方経済だけでなく、“日本は危ない”という印象が広がれば、他国の旅行者にも影響が及ぶ可能性があります

この記事では、中国の渡航注意が日本にもたらす意外なリスクを考えます

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中国が日本への渡航注意を発表──理由は何だったのか

中国政府は今回、「日本で中国人が犯罪被害に遭うケースが増えている」として、渡航を控えるよう国民に注意喚起しました。

今回、中国政府が渡航注意の理由として最初に挙げたのは
「日本の治安悪化」「中国人が被害に遭う事件が複数発生した」 という点でした。

実際、東京で中国籍の男性が襲撃される事件があり、こうした事例を根拠として

「日本で中国人の身の安全に重大なリスクがある」

と発表しています

しかし、日本全体の治安が急激に悪化したという統計は現時点ではありません。

高市首相の“台湾有事についての発言”と政治的対立

今回の渡航注意の発端になったのは、高市早苗首相の国会での発言です

高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、いわゆる「台湾有事」について

中国が台湾に対して武力を伴う形で圧力をかけた場合、
日本の安全保障法制上の「存立危機事態」に該当し得る

と答弁しました。

これは、日本が集団的自衛権を行使し、自衛隊が事実上「台湾有事」に軍事的に関わる可能性に踏み込んだ発言と受け取られます

さらに高市首相は、その後もこの答弁について「政府の従来の見解に沿ったものであり、撤回するつもりはない」との姿勢を示しました。

この発言に対して中国側は強く反発します

引用:shibukei

中国が懸念しているポイントは大きく3つです

  • 台湾問題はあくまで“中国の内政”だ
  • 日本が集団的自衛権の行使を前提に動き始めているのではないか、という疑念
  • 台湾独立派への勢力を勢いづかせる

こうした背景が積み重なり、中国は「日本は台湾問題で危険な方向に踏み込みつつある」と国内外に印象づけるための一手として

日本は危険だ」「中国人は日本に行くな

という渡航注意を政治的なカードとして切った、という見方が有力です

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中国の渡航注意“日本の観光客減ってちょうどいい”説

中国が日本への渡航注意を発表したことで、国内では意外にも「観光客が減るならむしろ好都合」という声が目立ち始めています。

ここ数年の日本は観光客の急増により“日常生活が圧迫される”オーバーツーリズムの問題や外国人観光客による迷惑行為の問題を抱えてきました

そのため、一部の人にとって今回の渡航注意は「観光地が落ち着くきっかけになるのでは?」と受け止められているのです

オーバーツーリズム問題

今回の中国による渡航注意を受け、SNSでは

このような声は少なくありません。

その背景には、ここ数年で深刻化したオーバーツーリズム問題があります

  • 京都市バスが観光客で満員で住民が乗れない
  • 清水寺や祇園が“歩けないほどの混雑”
  • 富士山の登山渋滞やゴミ問題
  • 鎌倉の江ノ電混雑が通勤・通学を妨げる
  • 住宅街への夜間の騒音・民泊トラブル

こうした生活への負担は長年続いており、
「観光客が少し減ってくれた方が生活が楽」という感覚が生まれても不思議ではありません

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渡航注意がもたらす日本へのリスクとは?

中国の渡航注意は、たしかに観光地の混雑を一時的に和らげる可能性があります

しかしその裏には、生活者の視点では気づきにくい“見落としがちなリスク”が存在します

日本の観光産業と地方経済に深刻な打撃

日本への観光客が減って特に大きな影響を受けるのは観光業と地方経済です

中国は訪日客数・旅行消費額ともにトップクラスで、

  • ホテル
  • 旅館・温泉地
  • 飲食店
  • ドラッグストア
  • 家電量販店
    など、多くの業界が中国人観光客の消費に支えられています

中国からの訪日客が大幅に減れば、
地方の観光地や中小企業は売上減少に直面し、
雇用や地域経済そのものに影響が及ぶ可能性があります

日本の最低賃金が上がり続ける一方で、観光客激変により売り上げが減れば、地方に行けば行くほど「観光公害が減る」よりも経済損失の方が遥かに大きいケースもあります

“迷惑行為のある観光客だけ減る”という誤解

SNSでは
「マナーの悪い層だけ減ってくれればいいのに」
という声も見受けられますが、現実はそんなに都合よくいきません

実際に減るのは、

  • 静かに旅行する一般観光客
  • 高額消費をしてくれる層
  • リピーター
  • 長期滞在の家族連れ

など“マナーの良い観光客”も含めたすべての層です

“日本は危険”というイメージが世界に広がる可能性

中国政府が「日本は危険」と発信したニュースは、海外メディアでも大きく取り上げられました

すると、他国の旅行者はこう感じ始めます。

  • 日本って治安悪化してるの?
  • 「アジアの政治情勢が不安定なのでは?」
  • 今、日本に行って大丈夫?

政府レベルで渡航注意が広がる可能性は低いものの、
旅行者心理にジワジワと影響が出ることが最も危険です

観光地としての日本は「安全で快適」なイメージが強み

そのイメージが揺らぐと、
長期的に訪日意欲が低下するリスクがあります

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中国以外の国から日本はどう見える?

現時点では、アメリカやヨーロッパ、韓国、台湾などがすぐに日本への渡航警戒を出す可能性は低いです

ただし、旅行は“どこでも行ける”時代。
あえて不安のある国を選ぶ必要はありません。

“選択肢から日本を外す心理”が働く可能性があります。

日本は長年、海外から

  • きれい
  • 安全
  • 移動しやすい
  • 食が豊富
  • 親日国で旅行しやすい

といった高い評価を得てきました。

とくに “安全イメージ” は日本観光の最大の強みです。

しかし今回、中国という巨大な国から「日本は危険」という発信がされたことで、たとえ実際の治安に問題がなくても、
危険と言われた国”という印象だけが世界に残ることがあり、
この長期的なブランドイメージの低下こそ、日本にとって大きなリスクです

まとめ

中国政府が日本への「渡航注意」を発表した背景には、表向きの治安懸念に加え、高市首相の台湾発言をめぐる政治的な対立がありました。

この発表を受け、日本では「観光客が減ってちょうどいい」という声も見られます。

確かに、迷惑行為の減少や、日本人が観光しやすくなること、混雑や価格高騰が落ち着くことを考えると、一見メリットもあるように見えます。

しかし実は、観光客の減少を“歓迎できる人”と“困る人”が日本人でも明確に分かれるでしょう

特に地方の観光地や宿泊業、飲食店、交通機関など、観光を収入源としている地域では、中国人観光客の減少は経営に直結する問題となります。

日本としては、観光客の増減に振り回されるのではなく、オーバーツーリズム対策と「持続可能な観光のあり方」にしっかり向き合うことが求められているのだと思います。

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