お正月になると話題に上がるのが「お餅による窒息事故」
しかし、実はお餅以上に喉に詰まりやすい食品があることをご存じでしょうか?
国民的司会者として知られるみのもんたさんが、2025年1月16日、東京都港区の高級焼肉店で食事中に牛タンを誤飲し、窒息状態に陥ったことが大きな話題となりました。
目撃者によると、みのもんたさんは食事中に突然苦しみだし、声を発することができない状態になったといいます。
周囲の人々がすぐに異変に気づき、応急処置を試みましたが、状況は改善せず、救急車が呼ばれました。病院に搬送され、医師による懸命な処置が行われましたが、最終的に3月1日に亡くなられました。
この事故をきっかけに、高齢者の誤嚥や窒息リスクが改めて注目されています。
そこで今回は、高齢者が特に注意すべき「喉に詰まりやすい食品ランキング」と、その詳細について詳しく解説します。
高齢者が喉に詰まりやすい食品ランキング
厚生労働省のデータをもとにした週刊誌の特集によると、喉に詰まりやすく重症化しやすい食品のトップ10は以下の通りです。
順位 | 食品名 | 重症以上割合 (%) |
---|---|---|
1位 | こんにゃく入りゼリー | 85.7% |
2位 | しらたき・糸こんにゃく | 71.4% |
3位 | たこ | 66.7% |
4位 | 油揚げ | 66.7% |
5位 | プルーン | 66.7% |
6位 | かきフライ | 60% |
7位 | 里いも | 58.3% |
8位 | カステラ | 57.1% |
9位 | ヨーグルト | 55.6% |
10位 | 餅 | 54.7% |
ランキングにある食品の危険性
1位 こんにゃく入りゼリー
- 噛み切りにくく、弾力が強いため、高齢者が飲み込む際に気管に入りやすい。
- 窒息すると救助が難しく、死亡事故が多発。
2位 しらたき・糸こんにゃく
- 細長い形状が喉に引っかかりやすく、誤って飲み込むと取り除くのが困難。
- 特にすき焼きや鍋での食事時に注意が必要。
3位 たこ
- 弾力が強く、噛む力が弱い高齢者には特に危険。
- よく噛まないと喉に詰まりやすく、窒息リスクが高い。
4位 油揚げ
- スポンジ状の構造が水分を含むと滑りやすくなり、飲み込みづらい。
- 口の中で広がりやすく、気管を塞ぐ可能性がある。
5位 プルーン
- 乾燥した食材で、水分が少ないため喉にくっつきやすい。
- 一気に飲み込むと喉の奥に引っかかり、息ができなくなることがある。
6位 かきフライ
- 衣がサクサクしているが、中身が柔らかく、噛み切りにくい。
- 大きなまま食べると詰まりやすく、誤嚥性肺炎のリスクもある。
7位 里いも
- 粘り気が強く、喉に張り付きやすい。
- 飲み込みづらく、窒息事故が発生しやすい食品のひとつ。
8位 カステラ
- 口の中の水分を吸収しやすく、パサつくことで飲み込みにくくなる。
- 特に水分と一緒に摂取しないと喉に詰まりやすい。
9位 ヨーグルト
- 滑らかに見えるが、粘度が高いため気管に入りやすい。
- 誤嚥すると誤嚥性肺炎の原因になることも。
10位 餅
- 高齢者にとってお正月や祝い事で頻繁に食べる機会があり、誤嚥のリスクが高まる。
- 硬さと粘着性があるため、噛む力が弱い高齢者が適切に噛まずに飲み込むと、喉に張り付き窒息の危険がある。
- 家族の団らんや会話が弾む場面では特に注意が必要で、食事中に笑ったり驚いたりすると誤飲しやすくなる。
- 冷えて固くなった餅はさらに危険度が増すため、高齢者には柔らかく調理したものを提供することが推奨される。
- よく噛み、小さく切ることで窒息リスクを軽減できる。
みのもんたさんの誤飲事故と高齢者のリスク
2025年1月16日、みのもんたさん(80歳)は東京都港区で食事中に牛タンを喉に詰まらせ、窒息状態に。その後救急搬送されましたが、3月1日に亡くなりました。
この事故の背景には、高齢者特有の嚥下機能の低下が関係しています。年齢を重ねると、
- 飲み込む力(嚥下反射)が低下する
- 喉や舌の筋力が弱くなる
- 唾液の分泌量が減り、食べ物が喉にくっつきやすくなる
といった変化が起こります。そのため、肉類、餅、パン、こんにゃく類などは特に詰まりやすくなるのです。
また、みのもんたさんは2019年にパーキンソン病を公表しており、この病気も嚥下機能の低下に影響を与えることが知られています。
パーキンソン病の影響で喉の筋肉のコントロールが難しくなり、食べ物を適切に飲み込めなくなることがあるのです。
さらに、食事中の会話や不意の笑いも誤嚥のリスクを高めます。
特に高齢者の場合、食べることに集中せずに会話をしながら食事をすると、誤嚥を引き起こしやすくなります。
例えば、お正月の家族団らん中や誕生日などの祝いの席では、食事中に会話や笑いが増え、誤嚥が発生しやすくなります。
また、テレビを見ながら食事をすることも注意が必要です。
特に、飲み物を口に含んだまま笑うと、気管に入りやすくなり誤嚥のリスクが高まるため注意が必要です。
まとめ
みのもんたさんの事故は、多くの人にとって衝撃的でしたが、決して他人事ではありません。高齢者にとって食事は楽しい時間であると同時に、誤嚥や窒息のリスクと隣り合わせです。
今回のランキングを参考に、家族や介護者が意識して食事の安全対策を講じることが重要です。
✅ お餅だけでなく、意外な食品にも注意!例えば、こんにゃく入りゼリーは弾力が強く窒息しやすい、たこは噛み切りにくいため喉に詰まりやすい、カステラは口の中でパサつき飲み込みづらいなど、それぞれ異なるリスクがあります。
✅ 高齢者の嚥下機能の低下を理解し、食事に配慮する!
✅ 「大丈夫」と思わず、日頃から注意することが大切!
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